京都へ
昨日、およそ半年ぶりに京都に行ってきた。東京から通っていた2年間をふくめると、6年間京都の大学(実際にはキャンパスは大津)で教えていたことになる。そのときにお世話になった先生が夏の終わりに逝去され、「偲ぶ会」に出席するためである。
やはり、しばらく住んでいた場所だから、“帰る”という感覚だった。新幹線から外を眺めていると、草津を過ぎて間もなく、いつも通っていた坂道が見えて、瀬田川が見えて、やがて山科のトンネルを抜けて京都に着く。なんとなく、この風景を見ると、“帰ってきた”という感じ。
でも、帰る理由としては、楽しいものではなかった。ちょうど行楽シーズンで、京都駅は修学旅行の生徒たちであふれかえってはいたけど、そして確かに晴天の土曜日ではあったけど…。たとえば、ぼくの勤めていた“新”学部が10周年を迎えるイベント(招待されるかどうかはわからないけど)で“帰る”ほうがはるかに良かっただろう。
会にはとても多くのひとが出席していて、先生の人柄をあらためて思い出した。昔の同僚たちともひさしぶりに会って、話をすることができた。明るく、つねに前向きな先生のことは忘れずにいたい。
まだ陽が高かったので、どこか綺麗なところを訪ねて秋を感じてから帰ろうか、とも思ったが、そういう気分にもなれず、結局、京都駅からは一歩も出ずに東京に戻ってきた。東京に向かうときは、多摩川を渡るとき、そして品川の手前あたりの風景が見えてくると“帰ってきた”と感じる。
