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2004年05月28日

 理想のスタイル (3):冷蔵庫とかコーヒーメーカーとか。

早いもので、今学期(2004年春)もだいたい「折り返し」となり、〈場〉のチカラ プロジェクトのほうの中間プレゼンテーションも終わりました。今回は、「共同研究室」の環境について。「時間割」や「教室」を脱して、インフォーマルな学び…を追求していくと「(大学の)教室」でも「(家の)じぶんの部屋」でもない、いわゆる「第三の場所」が必要になります。それは、「アトリエ」や「スタジオ」としてデザインされるわけですが、「カフェ」としての意味も重要です。

今年の1月末から「共同研究室」が利用できるようになり(おかげで、ぼくの研究室が荒れることもなくなりました)、ここ数週間はプロジェクトの中間プレゼンテーションを控えて、学生たちの「残留」が増えました。もちろん、「残留」すればクオリティの高いものができる…ということではないのですが、どちらかというとぼくは「残留派」です(じぶんが「残留」という意味ではなく)。ムダの多いミーティングには閉口しますが、“よいムダ”があることは、これまでの経験からもまちがいないと思うからです。アイデアが生まれる〈場〉は3つのB(Bed, Bath, Bus)であることが多い…とよく言われますが、「残留」はそれに近い状況をつくりだすのかもしれません。

無線LANが整備され(ちょっと弱いけど)、多くの学生がラップトップを持ち歩くようになったときの「共同研究室」には、何を揃えたらいいのか。すぐに思いついたのは「カフェ」にする…ということです。もちろん、デザイン棟のようにキッチンとかシャワーとか、そういうものも加わるのが理想ですが、とりあえず、いま与えられたスペースを最大限に活用するには、「共同研究室」という名の“たまり場”をつくることを考えました。
環境を整えるだけではダメなので、勉強はじぶんでやらなければならない。人よりも、何百倍も何千倍も孤独な時間を受け入れる覚悟をしなければならない。人ときちんと向き合って話をしなければならない。逃げずに、語らなければならない。

でもそのいっぽうで、じぶんの学びを助けてくれる、愛すべきモノたちにもこだわることが重要なのです。無線LANもラップトップも必要ですが、冷蔵庫(理想的にはガラス扉の業務用のやつ)もコーヒーメーカー(いちおうエスプレッソとかカプチーノも淹れることができる)も大切です。「図書館」での飲食は、まだまだ問題になるようですが、アメリカのいくつかの大学では、図書館やブックストア(生協)の中にスタバのようなコーヒーを出すコーナーがあります。留学中によく行った書店でも、エスプレッソを飲めるようになっていて、(高くて買えない/重くて持ち帰ることができない)大型本をパラパラめくりながら、時間を過ごしました。

じぶんと向き合う/人と向き合うコミュニケーションの〈場〉は刺激的に…。さて、ここで引用です。

Good communication is as stimulating as black coffee, and just as hard to sleep after. Anne Morrow Lindbergh
[意訳:ブラックで飲んだときみたいに、眠れなくなっちゃうんだよ。]

アイデアの生まれる(生まれてほしい)〈場〉には、コーヒーの香りがしていたり、あるいはガラス扉の冷蔵庫があったりしても、悪くはないでしょう?

(つづく)

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コメント

ぎりぎりのところで嫌というほど共同研究室を使っていた自分ですが、まだあの当時は「建売の家に引っ越してきて、家具を配置してはみたもののどうもしっくりこないなまだ。なんかダンボールも一杯だし」という感じで、居心地はまだまだというかんじでした。

いまは「先生の」研究室となった、407の方の小ささは逆にその大きさゆえか、心理的にもそして物理的にも接近したコミュニケーションがとれていたのかなと。
2年前くらいを思い出して感じます。

使えない自分が言ってもさびしくなるだけですが、現役の方々は先生の研究室の理想を慮った上で、より良い「知識の溜まり場」になるような研究室のデザインに励んでください。
たまにはいってみたいものですが、なにぶんね。
金曜のよるとか残留してたら見に行けそうですね。

i401の主だとか怖いとか言われているわたくしですが、最近はさらに色んな人が出入りしていて、居ると楽しいです。
あの部屋に居座って話していると、研究プロジェクトとは直接関係ないくだらない話ばっかりしてしまうのですが、そこから生まれるアイデアや得られるヒントがたくさんあります。やっぱり、共同研究室があるっていいなあと改めて思います。うん。

もっと早くに部屋があったら、ちいさなも、去年のvanoticaも、違った雰囲気になっていたんだろうなあ。そんなこと言うのは贅沢なんでしょうけど。でも、どんなふうになってたんだろうなー、とこのエントリーを読んで、ちょっと想像してしまいました。

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