[ 2004年10月 ]

« 2004年09月 | メイン | 2004年11月 »

2004年10月23日

 提灯のあかり。

10月21日。いつもと「反対側」を歩いてみることにしました。パチンコ屋、ラーメン屋、バー、飲み屋(ふぐの店が多い)、ディスカウントショップ、アヤシイ店、金券ショップ、そして、ちいさな古本屋。外国語が飛び交います。交差点の近くにあるお知らせ用の掲示板には、「外国語教えます」の紙が何枚も貼られていました。

V6010041.JPG V6010044.JPG

だれかに干渉することもなく、また干渉されることもなく、紛れることのできるエリアです。広い通り沿いはそれなりに人が歩いていますが、小路に入ると、人影はほとんどありませんでした。ちょうど開店準備の時間で、店の前を掃除したり、看板を外に出したり、陽があるうちは、まだ眠っているエリアなのかもしれません。「見るだけで触れない」…正統な“観察者”として歩くことができそうです。人を避けることも、クルマを避けることも心配せずに、あてどもなく、ぶらぶらできます。

2時間ほど歩き回っている間に陽が傾いて、暮れゆく空をバックに、提灯にあかりがともります。広い道路と線路に隔てられた「向こう側」は、蛍光灯がまぶしい「みらい」です。柳の葉が揺れて、ぼんやりとした提灯が並ぶ「こちら側」は、安心してとけ込める、ということでもなく、それでも、ほどよい緊張感を味わいながら「よそ者」として歩き回ることのできる、そんな場所です。「みらい」と分断された場所に、「ニューワールド」という極彩色のネオンも光ります。


※あまりにも偶然なのですが、朝の講義では電球の発明(Thomas Hughesの『電力の歴史』)について紹介し、さらにその後、10月21日が「あかりの日」であることを知りました。

2004年10月05日

 プログ宣言

そろそろ「ブログ」に飽きてきませんか?これからは、「プログ」ですよ。ぱっと見ると「ブログ」に見えるかもしれませんが、「プログ」です。ざ●まいで「プログ二人前!」なんて注文しても、何も出てきませんよ(意味不明)。「プログ」の“プ”は、プロジェクト、ペーパー、ポストカード、パーソナルなどいくつかのPではじまる単語から来ています。「プログ」は、絵手紙+フィールドノートのようなものです。今学期の場のチカラ プロジェクトは、フィールドワークを中心に構成しているのですが、そのなかで、「プログ」をはじめました。

「プログ」は、フィールドワークの帰り道、どこかでコーヒーでも飲みながら、その時・その場で綴るものです。家に帰ってから…ではなく、30分ほど寄り道をして、フィールド(=現場でのじぶんのふるまい)について考えてみる。これが重要なポイントです。観察・記録をおこなって、その段階でフィールドワークを終わりにするのではなく、あと30分、をかならず付け加える。これをフィールドワークの基本的なふるまいとして、じぶんのなかに取り込むことに意味があります。スケッチでも文字でも、場合によってはレシートや半券のコラージュでも良いので、ハガキサイズにまとめてみます。切手を貼って、それを近くのポストに投函して(ポストして)から帰るのです。これによって、タイムスタンプ(消印)も押されることになります。

blog-photo-1096878016.01-0.jpg blog-photo-1096890914.09-0.jpg

【左:プログの練習です。/ 右:試しにポストしてみます。※いずれもktaifotoより】

「プログ」の基本セットは以下のような構成となります。
 ・スケッチブック(ハガキサイズで、切り取って使えるモノ)
 ・筆記用具(色鉛筆、水絵の具、筆ペンなど)
 ・落款印(オリジナルをつくりましょう)
 ・切手

「プログ」は、「POSTメソッド」(別のエントリーでちかいうちに書きます)と組み合わせることによって、フィールドワークのトレーニングに役立ちます。それは、結局のところ、社会や文化を読み解くためのセンスと方法の獲得につながります。2001年ごろから考えている「ちいさなメディア論」(← 2001年10月に書いた文章です)の、ひとつの具体的なカタチでもあります。デジタルを拒否するのではなく、アナログへの回帰でもなく、「ユビキタス社会」で笑う(そして、「ユビキタス社会」を笑う)ための方法論です。〈いつでも・どこでも〉は、じつは〈いま・ここ〉をこれまで以上に際立たせるのです。

(続く)

2004年10月01日

 スタンプを彫ってみる。

10月2日(土)〜3日(日)に予定されている場のチカラ プロジェクトの合宿で、簡単な“ものづくり”をやろうと考えています。つくるものは、「落款印(らっかんいん)」です。今学期は、全員でフィールドワークに出かける予定なので、ハガキサイズの紙にフィールドワークで見たこと・感じたことを記し、じぶんの「落款」を押してポストに投函するのです。紙版(paper)のブログ(絵手紙+フィールドノート)のようなものなので、仮にプログ(plog)と呼んでおきます。

stamp1.jpg

【お試し作品】

さて、合宿前夜、サンプルがあったほうがいい…と思って、ひさびさに彫刻刀を握って、つくってみました。思っていたより削りやすいゴム板でした。なかなか楽しい。
ところで、このエントリーを書きつつ、サンプルの印面をどうやって載せようかな…と考えていたのですが。あ、うちにスキャナーあるの忘れてました。