手紙
思っていたよりもすいぶん早く、つながりました。「フィールドワーク展」が終わった翌日、大学に行くと、手紙と一冊の本が届いていました。
前略 加藤研究室の皆様文面(「…以下略」の部分)から察すると、差出人の女性はぼくの母とおなじくらいの年齢で、「生まれも育ちも葛飾柴又」というかたです。横書き用の原稿用紙を便箋がわりに綴られていました。「タイトルが気に入ったポストカード4枚」が、だれの書いたものなのか、ちょっと気になります…。
突然お便りをしたくて、失礼致します。
2005年1月大通りの向側の信用金庫を訪れた時、研究室の皆様方の写真を拝見しました。そして、タイトルの気に入ったポストカード4枚戴いて来ました。文章を読み進むうちに再に読みたくて、後日すべて1枚ずつもらって来て拝読しました。
(…以下略)
昨年の秋におこなった葛飾柴又でのフィールドワークをまとめたポストカード。それを手にしたひとから手紙が届いたのです。25種類ほど作成したポストカードには、大学の住所だけを書き、意識的に電話番号やメールアドレス、URLを載せないないようにしておいたのですが、ちゃんと(あたりまえですが)ぼくの郵便ポストに届きました。
ぼくたちのつくったポストカードが柴又のいくつかの店に置いてあり、それを見知らぬひとが手にする…。そして、何かを感じて、ペンを走らせる。ぼくたちが展示でドタバタしている間に、柴又から藤沢へとはこばれていました。メッセージをやりとりする仕組みがちがうだけで、見知らぬひとからブログにコメントが書き込まれたり、トラックバックが送られてきたりするのと、おなじ感覚なのかもしれません。
とはいえ、やはりポストを開けるとき、あるいは封を切るときのドキドキする気持ちはとても大切です。感動しました。手紙を読み返してみると、さまざまな光景が浮かんできます。期待していたようなつながりが、まずはひとつ、生まれました。いま考えていること、実験的にすすめていることが、少し報われた気分になりました。
こんど葛飾柴又に行ったら、「大通りの向側」を訪ねてみるつもりです。
