引越し
ドタバタしながらも、引越しを済ませました。引越しといっても、いろいろなものは「現地調達」のつもりで来たので、スーツケースひとつです。実際に、滞在はそれほど長くないので、ポイントは、短期(数か月)の賃貸が可能か、そして、家具があるかどうか、ということです。夏期休暇中の大学の先生や大学院生のアパートの留守番をする、といういわゆる「サブレット」のような方法もあったのですが、ちょっとタイミングが悪く、見つかりそうにありません。
10数年前に留学したときは、新聞の記事を見ながら部屋さがしをしたのですが、いまは、まずはインターネットです。検索もできるし、条件をいろいろと入力して、絞込みをすることもできます。物件によっては写真もあるし、地図(google mapなど)にもリンクされているので、ずいぶん便利になったものだとつくづく思います。「訪問研究員」というのは、わりと自由な身分だし、見ているかぎり、研究所という性格もあってか“フレキシブル”なワークスタイルなのですが、それでも平日はおそらくはオフィスに通うことになるので、なるべく研究所に近くて、そしてもちろん静かで安全なことが条件です。
いくつか良さそうな物件を見つけたので、仕事の合間に見に行きました。やはりスタンフォード大学を擁し、シリコンバレーの企業が立ち並ぶという環境なので、家賃は高いです。聞いたところでは、一時期は、このあたりにもマンハッタン並みの高い家賃のアパートがあったそうです。
さて、アメリカに暮らしたことのあるひとなら経験があると思いますが、アメリカでは、通りを一本隔てるだけで、環境が大きく変わる場合があります。その「境界線」について正しく理解していないと、危険な目に遭います。もちろん逆に、その「境界線」を越えないようにしているかぎり、それなりに安全が保障されるということでもあります。たとえば、パロアルトに来るときに聞いたのは、101号線の外側(つまり東側)には、行かないようにしたほうがいい…というアドバイスです。フリーウェイに分断されて、どうやら外側のエリアは治安が悪く、スラム化がすすんでいるようです。
いくつか見に行ったなかで、家賃も、あたりの環境も、けっこう気に入った物件がありました。場所はイースト・パロアルト(East Palo Alto)で、その名のとおり、パロアルトの東側に位置する町です。ほかに候補になっていた物件よりも、家賃が200ドル近く安かったので、よい物件にめぐりあったと思い、サインするつもりでいました。ところが、モーテルのおじさんに聞いてみたところ、キッパリと「やめておけ」と言われました。アパートがちょっと古いということだけでなく、「境界線」に近い(それでも内側です)ということも、家賃の安さの理由なのかもしれません。おじさんは、なんとなく大げさに話をしている感じもあったのですが、とにかく安全第一。このアパートは見送りました。

【2006年7月10日:こうして写真に撮ると、キレイに見えます。】
けっきょく、パロアルトから少し南に下ったマウンテン・ビュー(Mountain View)という町にアパートを借りることにしました。家賃については、短期ということで通常よりも割高になりました。家具については、近所のレンタル家具のお店を紹介されて、基本的なものをレンタル。まぁけっきょく、お金さえ出せば、いろいろと便利ではあります。
家具は土・日は配送しないということだったので、アパートの管理人のひとにお願いして出勤することに。夕方、帰って来たら、無事に家具が運び込まれていました。かくして、しばらくのモーテル暮らしを終え、アメリカに住所ができました。
