キャパといっても、『ちょっとピンぼけ』のキャパではありません。
“もう限界っ!”のキャパ(capacity)の話です。いよいよ会期も残すところ数週間になったので、やはり行かねば…と愛知万博に出かけてきました。ふり返ると、幼いころ出かけた大阪万博からすでに35年。過ぎ去った年月をかみしめつつ、名古屋へ。
結果としては、一日の入場者数の記録更新(9月5日現在)に貢献することとなりました。なんと、記録によると、その日は最高気温35.1℃、そして入場者は249,873人。炎天下で列に並ぶのは苦行でしたが、会場ではたらく人びとは、さらに厳しかったはずです。結局、日本企業のパビリオンもマンモスも見ることができず、各国の展示を巡るかたちになりました。

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【2005年9月3日:パビリオンのなかは涼しくて、キレイ。】

そして、その夜は名古屋らしく…と、ベタに、手羽先とか味噌カツとかきしめんとか、そういうメニューの店に入りましたが、その店もキャパを越えているようでした。アルバイトがたまたま休んだのかもしれませんが、単純に考えて、一時的に名古屋に滞留している人がふだんよりもはるかに多いわけで、席につくのに、“2分待って”と告げられて15分近く待ち、頼んだ料理はなかなか運ばれてこない…。フル稼働していても、ふだん以上のタスクだから、対応できないことになります。

愛知万博も、そして手羽先と味噌カツの店も、スケールはちがうものの、想像できないほどの忙しさと喧騒につつまれ、キャパを越える日々が流れています。その先にあるものは何か…。筋肉とおなじで、「少しきつい」状況は成長の源泉です。みずからに負荷をかけることで、強くなることができます。“未来”が見えてきます。考えてみれば、新幹線も首都高速も、「少し(というより、かなり)きつい」状況にみずからを追い込んだ結果として、生まれました。そのおかげで、高度成長が実現しました。“未来”への強い気持ちがキャパを拡げてゆくのです。

各国のパビリオンを回っていて、どの国も“多様性(diversity)”の問題とまっすぐに向き合っていることが印象的でした。この大切な問題を、ぼくたちはどこまで現実的に考えているのか。会場もふくめ、日本の展示(ちゃんと見ていないけど)は、テクノロジーと地球環境への志向は感じられるものの、(人びとの)多様性に対する問題意識がまだまだ希薄な感じがしました。愛知万博の経験をつうじて、名古屋が、そして日本が何を学ぶのか。どこまでキャパを拡げることができるのか。太陽の塔を眺め、月の石におどろき、ロボット館を見た、あのころのトキメキはありませんでしたが、やはり万博は愉しく刺激的で、いろいろなことを考えさせられました。

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